顔面神経麻痺とはその名の通り、顔面神経が麻痺する病気です。顔面神経は顔の表情を作る筋肉を支配している筋肉で、この神経が麻痺した状態が長く続くと様々な症状を引き起こします。眉毛が下がったり、下まぶたが垂れさがったり、口角が下がったりと顔の表情を一変させてしまいます。
その中でも、目周りの症状は、眉毛が下がることによる眼瞼下垂や、下まぶたの垂れ下がりによる眼瞼外反や兎眼(とがん:目を閉じきれない状態)などがあり、それにより生活の質が著しく下がります。
また、顔面神経麻痺が回復したかたでも病的共同運動という、口元と目周りの動きが連動してしまうという症状が強くでてしまう場合があり、
日常生活に支障をきたす場合があります。
当院の医師は顔面神経麻痺の形成外科的治療の経験と実績が多く、特に顔面神経麻痺に伴うまぶたの症状の治療を得意としております。
顔面神経麻痺により眉毛がさがると、まぶたに皮膚が垂れ下がり視野がせまくなることで快適な日常生活が損なわれるほか、左右の眉毛の高さの差が目立ち、整容面でも悩まれるかたが多いです。 眉上リフト(眉毛上切開)で眉毛の上の皮膚を切除しながら眉毛の位置を元の位置に固定することで、視界を広げ、眉毛の左右のバランスを整えることができます。
顔面神経麻痺により、目を閉じる筋肉である眼輪筋が麻痺してしまうと目を閉じきることが難しくなります。それによりドライアイや角膜上皮障害(目の表面のきず)が起こることがあり、症状の程度によっては手術治療が必要になります。上まぶたが原因の兎眼に対しては、挙筋延長という手術治療で目の開きを悪することで目を閉じやすくします。下まぶたが原因の兎眼に対しては、下まぶたの外反や垂れ下がりに対する手術治療を行います。
顔面神経麻痺により、下まぶたを支える作用のある眼輪筋が麻痺してしまうと、下まぶたが垂れ下がります。症状が強い方は、下まぶたが外反(あっかんべー)してしまいます。この場合、下まぶたを水平方向に短くする手術や、目尻部分の靭帯を外側に吊り上げる手術を行います。下まぶたの外反が強い方には太ももの筋膜や耳の軟骨を下まぶたに移植して支えを強化します。
ベル麻痺などの顔面神経麻痺の回復過程で、神経再生が間違った方向にすすんだ結果起きる症状です。口を動かそうとすると、目周りの眼輪筋が連動して収縮してしまい、目の開きが狭まるのがよくある病的共同運動です。食事しているときや喋っているときに目が細まってしまうのがとても不便でつらい病気です。治療としてはボトックス注射で眼輪筋の動きを休めることで病的共同運動を軽減することができます。治療間隔は3-4か月に一回です。症状が強く、何度もボトックス注射を受けるのが嫌な方は、手術治療で眼輪筋の部分切除を行うこともあります。(眼瞼痙攣ボトックスのページをご参照ください。)
※施術によって掛かる時間が変わります。
医師によるカウンセリングと
シミュレーション(約20分)
顔面神経麻痺の程度とまぶたの状態を診察した上で医師の知識と経験をふまえて最適な治療をご提案します。
洗顔
半個室のパウダールームにて洗顔していただきます。
手術前のシミュレーションとデザイン
(約20分)
完全個室の施術室で医師と打ち合わせを行い、丁寧にデザインしていきます。デザインが決まりましたら、鏡でよく確認していただきます。
手術(約60~90分)
局所麻酔の注射を打ってから手術を開始します。力をできるだけ抜くことが腫れを少なくすることにつながります。もちろん緊張しやすく力をなかなか抜きにくいかたもいらっしゃいますので、できるだけ緊張がほぐれるように優しくお声がけしながら施術をすすめていきます。
まぶたのお冷やし休憩(約20分)
手術が終わりましたら、半個室の部屋のリクライニングチェアでゆっくりとくつろぎながら手術部位を冷やしていただきます。
冷やし終わったら一度チェックし、お会計となります。
手術後の検診
手術後7日(抜糸)、1か月、3か月、6か月くらいの時点でまぶたの状態をチェックさせていただきます。不安なことや心配なことがあれば、ご遠慮なくおっしゃってください。
施術当日よりも翌日や翌々日が腫れのピークです。施術後、2-3日は泣きはらしたような腫れがあり二重幅もかなり広く見えますが、7日程度で大まかな腫れはひいてきます。お仕事を再開されるのは施術後4-7日のかたが多いです。
腫れがある時期は二重幅が広くみえますが、1か月程度で浮腫みや腫れが落ち着き、二重幅も落ち着いてきてほぼ完成となります。メイクとコンタクトレンズは手術4日後から可能です。
また、内出血が生じた場合には1-2週間で吸収されてきますので、それまでメイクでカバーしていただいております。
費用 | <一部保険適応> 約¥20,000(1割負担の場合) 約¥60,000(3割負担の場合) |
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リスク | 腫れ、痛み、浮腫み、内出血、血腫、感染、創離開、きずあと(白い線)、肥厚性瘢痕、ケロイド、症状の再発、まぶたの外反内反、眉毛やまぶたの左右差、きずのへこみ、目尻の丸みなど |
※価格は全て税抜き表示になります。
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