通常外向きに生えるはずのまつげが反対向きに眼球(目ん玉)に向かって生えている状態のことを逆さまつげといいます。上まぶた下まぶたのどちらにも起こることがあります。逆さまつげの程度によってはまつげが眼球に触れてしまい、まぶしさや目のかゆみ、目の表面の傷などいろいろな症状がでることがあります。
日本人の多くは奥二重や一重まぶたですが、上まぶたが一重まぶたのかたは、下まぶたも同じように一重まぶたの要素が強く、下まぶたが逆さまつげになりやすいです。逆さまつげ手術は、まつげの近くの皮膚を下向きに引っ張る縫合をすることで、まつげの生える向きを外向きにする治療です。 これは上まぶたの二重まぶたの手術に似ていて、まつげの角度など細かな調整が必要な難しめの手術です。
しかし実際のところ、眼科や形成外科においてこの手術は軽視されがちで、初心者向けの手術と考えている医師もいるくらいです。 そのため手術を受けたけれども、逆さまつげがすぐ再発してしまったり、ひどいキズあとが残ったり、下まぶたがあっかんべーになってしまったり、トラブルの多い手術でもあります。当院では逆さまつげの治療経験が豊富な医師が、しっかりと効果をだしつつ美しい仕上がりを目指す手術を提供しています。
※脂肪切除や脂肪再配置を追加する場合は
30分~60分程度長くなります。
当院では皮膚切除法と中縫い法を行なっております。皮膚切除法は軽症の逆さまつげのかたにおすすめする手術です。下まぶたを軽くひっぱってまつげの向きが外向きになるようであればこの方法で改善します。皮膚のみを切除するのでダウンタイムは短く、涙袋の形はほぼ変わりません。
一方、中縫い法は中等症から重症の逆さまつげのかたにおすすめする手術です。まつげ付近の皮下組織(眼輪筋)をしっかりひきさげて瞼板(けんばん)という硬い組織に細い糸で4~5点縫い付けます。下まぶたで二重を作るような手術ですので、術後3か月くらいは下まぶたに二重の線が残りますが、その後徐々に馴染んでいきます。
重症の逆さまつげのかたや手術を受けても何度も再発しているかたは、中縫い法と同時にまぶたの縁に切り込みをいれること(まぶた縁切開)で逆さまつげの手術後の後戻りや再発のリスクをほぼなくすことができます。
また、逆さまつげ以外にも目の下のクマが気になるかたは、皮膚を切開したところから、目の下の脂肪とり(クマとり)や目の下の脂肪再配置(ハムラ法)を同時に行うことができます。タレ目形成は逆さまつげを強くする要素のある手術なので、タレ目形成と逆さまつげ手術(中縫い法)は同時にはできません。
特別に調整した局所麻酔薬を極細の注射針を用いて丁寧に打ち、手術中に止血操作を細かくしていくことで腫れや内出血を可能な限り少なくします。安心リラックス麻酔(笑気麻酔)を使用すればさらに楽に手術を受けることができます。
逆さまつげのデザインはどうでもよいと思われがちで、何ミリで切るかなど気にしていない医師が大半です。しかし実際は、この位置で切ると逆さまつげの矯正効果をしっかり出すことができ、キズも綺麗に治りやすいというポイントがあります。それはいままでの逆さまつげ手術の経験から独自に導き出したものです。極細のペンを用いて丁寧にラインをデザインして、デザインをお客様と一緒に確認します。
二重や眼瞼下垂の手術では左右同時に行うのは当たり前ですが、逆さまつげ手術でも左右同時にまつげの外向き加減のバランスを確認しながら手術をすすめることが大切です。
逆さまつげ手術は後戻りが少なからずある治療です。中縫いを強くすれば後戻りを少なくできますが、キズが目立つことがあります。中縫いを弱くすればキズを綺麗にできますが、後戻りが強くなります。 つまり加減が難しい手術です。当院ではキズをなるべく凹まさずに綺麗に治しつつ、後戻りを少なくするための独自の縫合のコツがあります。
手術は受けて終わりではありません。アフターフォローが大切です。1か月後、3か月後、6か月後に担当医がまぶたの状態をチェックさせていただき、ご満足いただけているかどうか、気になることはないかどうかをお聞きいたします。
医師によるカウンセリングと
シミュレーション(約20分)
あなたが思う理想の形を存分に伝えてください。診察した上で医師の知識と経験をふまえて、ご満足いただけるようなデザインをご提案します。
洗顔
半個室のパウダールームにて洗顔していただきます。
手術前のシミュレーションとデザイン
(約20分)
完全個室の施術室で、医師と手術前の打ち合わせを行い、丁寧にデザインしていきます。
デザインが決まりましたら、鏡でよく確認していただきます。
手術(約60分)
局所麻酔の注射を打ってから手術を開始します。力をできるだけ抜くことが腫れを少なくすることにつながります。もちろん緊張しやすく力をなかなか抜きにくいかたもいらっしゃいますので、できるだけ緊張がほぐれるように優しくお声がけしながら施術をすすめていきます。
オプションで安心リラックス麻酔(笑気麻酔)を使用しますと、よりリラックスした状態で手術を受けることができます。
まぶたのお冷やし休憩(約20分)
手術が終わりましたら、半個室の部屋のリクライニングチェアでゆっくりとくつろぎながらまぶたを冷やしていただきます。
冷やし終わったら一度チェックし、お会計となります。
手術後の検診
手術後7日(抜糸)、1か月、3か月くらいの時点でまぶたの状態をチェックさせていただきます。不安なことや心配なことがあれば、ご遠慮なくおっしゃってください。この際の再診料は無料です。
もちろん、検診をご希望されない場合は必須ではありません。
施術当日よりも翌日や翌々日が腫れのピークです。7日程度で大まかな腫れはひいてきます。抜糸は術後7日前後で行います。抜糸翌日からメイクも可能です。下まぶたの糸は目立ちにくいのでお仕事を再開されるのは術後4,5日のかたが多いです。内出血が生じた場合には1-2週間で吸収されてきますので、それまでメイクでカバーしていただいております。
術後1か月の時点ではキズの赤みや凹みがありますが、3か月もすると赤みはほぼひきます。キズの凹みは個人差がありますが、6か月から1年かかって馴染んでいきます。
費用 | <中縫い法+まぶた縁切開> 通常価格:¥450,000 <目の下の脂肪取り> ¥150,000 <他院修正代(二重切開後)> ¥100,000 ※片目モニター制度による割引もございます。 |
---|---|
リスク | 腫れ、痛み、浮腫み、内出血、感染、創離開、結膜下出血、きずあと(白い線)、肥厚性瘢痕、ケロイド、キズのくいこみ、眼瞼外反、逆さまつげの再発、睫毛乱生、まつげの脱毛、まつげが少なくなる、霰粒腫、涙袋の形態の変化など |
※価格は全て税抜き表示になります。
料金表へ