こんにちは、オジスキンクリニックの吉原です。
今回は最近お問合せの多い「脂肪溶解注射」についてです。
注射で脂肪が減るなんて、夢のようなお話ですが、実際に減ります。
ただし、製剤は自分に合ったものを慎重に選ぶ必要があります。
脂肪を減らすものは美容業界においてたくさんありますが、脂肪溶解注射は脂肪吸引のように大きく腫れることもないため施術としては試しやすいのではと思います。
二の腕や顎下など、部分的に落としたい方にはおすすめの治療のひとつです。
実は脂肪溶解注射は種類がたくさんあり、一概に「脂肪溶解注射は効果がある」とか「脂肪溶解注射は効果がない」なんて言えないのです。
逆に「脂肪溶解注射はどれも一緒」というのも違います。
成分は違いますし、脂肪溶解注射の中身の成分も異なります。
腫れたくない方向け、腫れてもいいから少ない回数で効果を感じたい方向け、まぶたや鼻に打ちたい方向け…などなど。
今回は少しマニアックに脂肪溶解注射について製剤比較含めて解説していきます。
脂肪溶解注射とは
脂肪溶解注射とは、デオキシコール酸が配合されているものを主に指します。
主に、という表現をするのは理由があります。なかにはむくみを取るような成分しか入っていないものもあるからです。
脂肪を破壊するためにはデオキシコール酸が必要です。
デオキシコール酸とは、脂肪を破壊することができるもので、脂肪を乳化させて溶かす働きがあります。
よく比較されるのはフォスファチジルコリン(PPC)ですね。
これは脂肪を破壊するのではなく脂肪の代謝を促す働きがあるものです。
脂肪を破壊して溶かす力はないため単剤としては脂肪溶解注射としても効果が乏しいのです。
ですので、フォスファチジルコリン配合!と記載されているものは、デオキシコール酸が合剤として配合されることが多く、実はデオキシコール酸が脂肪溶解のメインの役割を果たしています。
フォスファチジルコリンの役割は?
①デオキシコール酸を広範囲に広める
→ピンポイントで顎下や頬を減らしたい場合はポイントごとの効果が弱まる。カラダでのご希望の場合は1か所への注射でぼんやり周囲まで広がるため良いかも?
②デオキシコール酸の脂肪への過剰な働きを弱める
→脂肪溶解効果を頭打ちにしてしまう。ただし、デオキシコール酸は脂肪を破壊するときに炎症を起こすため、その炎症の度合いは弱くなる
フォスファチジルコリンとデオキシコール酸の合剤(ミケランジェロ、Revital celluformなど)も製造はありますが、脂肪を溶かす効果があるのは「デオキシコール酸」ですので、臨床でしっかりと効果が認められているのもデオキシコール酸単剤のものとなります。
そして、アメリカの厚生労働省=FDAに認可されているのも当然デオキシコール酸単体1%の(カイベラ)製品になります。
カイベラとは
FDAに脂肪溶解注射として効果と安全性が認められているカイベラとはなんなのでしょうか。
カイベラは1%のデオキシコール酸が単剤で配合された顔や二重顎に使用できる画期的な脂肪溶解注射です。
デオキシコール酸の濃度が非常に高濃度であるため、当然腫れも強いのですが、その分効果も高く出ます。
カイベラとは→What’s KYBELLA
https://www.mykybella.com/what-is-kybella
カイベラはその効果の高さから5~6年前から話題となっていましたが、最近はさらにSNSなども広まり、ひろく認知されています。
脂肪が気になる部位へ注射をしていきますが、部位に応じて2~回が目安となっています。
非常に優れた脂肪溶解効果があるため日本でも使用したいのですが…
実は日本では輸入できないことになっています。
これは注入方法が特殊であるため製造販売元が制限しているからです。
これにはきっと日本中の医師が落胆したはず。
カイベラが入荷できないとなると、それに代わる脂肪溶解注射があるのか…
種類別に特徴を記載していきますので、次回をお楽しみに…♡
そしてご興味のある方はカイベラ製品のビフォーアフター症例をみてみてください♡