こんにちは
オジスキンクリニック院長の吉原です。
今回はおそらくニキビの方が一番悩まれる
「自宅でのスキンケア」
についてJournal of Drugs in Dermatologyの論文(Zoe Diana MD,.Jan 2019 Volume 18)をもとに少し記したいと思います。
スキンケアは毎日するものなので、非常に大切です。
ニキビができる原因はたくさんありますが
間違ったスキンケアもそのひとつ。
今のスキンケアでニキビが改善しないのであれば一度見直してみてください。
■結論、ニキビに保湿は正解なの?■
わたしたち日本人は生まれた直後から「保湿、保湿、保湿…」で育ちました。
海外からみても、日本人は非常に保湿が好きな人種だそう。
ところで、保湿とは結局なにをしているかご存じでしょうか。
Moisturizers create the illusion of smooth, soft skin by placing a temporary film over the skin surface or by imparting a transient hydration benefit that does not clinically improve the quality or appearance of skin(論文本文より)
つまり、保湿は皮膚のうえに膜をはるだけで見かけの肌のテクスチャーを改善させることはできるけれど肌質を改善させることにはつながっていない、ということです。
見た目が一時的に改善するだけなのでillusion=幻想にすぎない、とまで書いてあります…
本文にありますがその膜は洗顔で落ちていくため、本来の肌質はなにも変わらないばかりか、肌状態は悪化する方向へ…。
わたしたちはニキビができないよう、毛穴や皮脂などの根本的な肌質を改善させたいのですよね!
では、どうすればよいのでしょうか。
■正しいケアを行えば肌質は2か月で変わる!■
今までの「塗りたくる保湿」をせずに洗顔や化粧水、オイルコントロールのみで8週間で肌質がどれだけ変化するかを追った研究をご紹介します。
ニキビができやすそうな「くすみ、赤ら、脂性、キメが粗い、色素沈着」といった35名の方を対象にゼオスキンヘルスの洗顔、角質ケアのポリッシュ、オイルコントロールのみでどれほど肌質が改善するか、です。(オイルコントロールというのはいわゆるサリチル酸やグリコール酸を含む製剤でのケアになります。)
ここで大切なのは「保湿はしていない」ということ。
余分な保湿をしないと皮膚はどうなるのか。
…気になる結果はこちら↓
グラフをみてもわかるようにあらゆる尺度からみても肌質が改善しているのがわかります。
実際に被験者の体感として「くすみ、赤み、脂性、キメの粗さ、乾燥感、テクスチャー、トーン、全体的な肌質」すべてをみても8週目で改善しています(Figure1)。
保湿をしていなくても乾燥感は悪くなるどころか改善した実感があるのがポイントです。
くすみ(Dullness)のみ4週目でやや増悪したようになりますが、8週目では劇的な改善をみせていますね。
そして、画像での分析においても「角栓、肌荒れ感、余分な皮脂、赤ら顔」「滑らかさ、あぶらっぽさ、透明感、輝度」についての調査ではすべて改善しています(Figure2,3)。
加えて、毛穴の画像分析でも毛穴サイズの縮小および計測できる毛穴数の減少、肌荒れの改善が認められました。
なんとなくお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが
余分な保湿をやめることで肌本来の美しさが出てくるんです。
さらに詳しくみていきます!↓
■保湿では肌質は変わらない!大切なのは保水力■
保湿をせずに余分な角質を除去していくと8週間であらゆる角度からみても肌が変わったことがおわかりいただけたと思います。
では、今までの保湿、保湿のケアは何だったのでしょうか。
保湿。
これは皮膚の表面に一時的に膜をはって見かけの滑らかさともっちり感を作り出しているだけで、実際にはジメチコンやシクロメチコンの膜がはっているだけです。
そして、膜を張ることで本来は落ちなければいけないはずの角質や皮脂が落ちずにいつまでもいつまでも居続けてしまいます。
洗顔後にやけにつっぱるから保湿したいんです、という方。
肌が膜が張った状態に慣れて、自分自身の正しい保水力が落ちている証拠。
その状態で化学的に膜を張り続けても、肌質は一向に良くなりません。
赤ちゃんは保湿をしなくてももちもち肌ですよね。
本来の赤ちゃん肌を取り戻してニキビができにくい肌へ肌をつくりかえるために大切なのは保湿ではなく、保水力です。
保水力=皮脂ではありません!
肌の一番表面、角質層の厚みを正して、保水力のある角質層保水力のない余分な細胞をはがし、細胞再生をどんどん促して細胞や細胞の間で正しく保水させるためには、
★肌の外側から:毎日のスキンケアを見直してみて。肌の保水力をアップさせるために余分な保湿をやめてオイルコントロールを行うスキンケアへチェンジ。
★肌の内側から:毎日の食生活にプラスアルファの工夫を。ビタミンB群で皮脂腺のバランスを整え、ビタミンCで肌の保水力を高めることができます。食生活に自信がない方や一刻もはやく肌質を改善したい方はクリニックで処方や点滴がおすすめ。
■研究で使用したスキンケアはゼオスキン!肌を生まれ変わらせるGSRとは?■
今回の研究で使用していたのはゼオスキンヘルス。
わたしはゼオスキンが大好きなので語りだすと止まりませんが、
ゼオスキンヘルスを正しく使用すると、保湿剤を毎日繰り返し使用して落ち切っていない余分な皮脂と角質を落としつつ、自分自身の保水力を高めるよう正しく細胞再生を促すことができます。
ゼオスキンヘルスのレチノール製剤を4か月使用したお肌をみていただきます。
余分な角質が落ちることで、肌が生まれ変わっており、細胞が増えているのがみてわかるかと思います。
これが正しくそしてしっかりと細胞再生がされているということ。
ゼオスキンを始めた方が口をそろえておっしゃるのが
「なにもしなくても肌がつやつや、もちもちして、光を反射するような肌質になってきました」という言葉。
実際にゼオスキンを何十年も使用し続けているゼインオバジ先生も奥様も70を超えるご高齢ですが光を反射するもち肌でトラブル知らずの肌の持ち主。
ゼオスキンヘルスはニキビ肌へも研究を重ねておりまして、オバジ先生の執筆した本にもニキビに関するチャプターがあるほど。
ニキビ肌の方におすすめなのは、皮脂コントロールをしつつ肌を整えるGSR=Get Skin Readyという肌の変化を促す以下の3種類。この3種類では皮むけや赤みは出ませんので気軽に始めることができるはずですよ。
- エクスフォリエーティングクレンザー:洗顔料なのにサリチル酸とビタミンE配合で余分な皮脂を落としつつ、毛穴を引き締めてくれます
- バランサートナー:グリコール酸配合で肌のpHを整え、導入剤としてとても重要な枠割を果たしてくれます
- デイリーPD:パルミチン酸レチノール配合。DNAの修復を行うロキシソーム、ウルトラソームが配合されているので正しい細胞再生を促します。
オジスキンクリニックでは、私が直接お肌を拝見して、これに加えてニキビの赤みが気になる場合や肌状態に合わせて製剤を追加したり、製剤量を調整させていただいています。
肌本来のバリア機能や保水力を高めることでニキビ肌を根本から改善していきましょう!
浦和駅1分の美容皮膚科・まぶたの治療【OZI SKIN CLINIC】
日付: 2020年9月29日 カテゴリ:ニキビ, 女医のきれいブログ, 毎日のスキンケア